- 闇金業者は完済させない
- 完済後も関係を断つことが難しい
- 闇金と関係を断つには弁護士・司法書士を介入させること
東京弁護士会所属中野すずらん法律事務所勤務
東京弁護士会所属。30年以上の闇金対策の実績を持ち、闇金だけではなくネット上の詐欺や、オレオレ詐欺の対策なども得意分野としている。
大阪司法書士会所属。20,000件を超える闇金解決の実績があり、NHKの番組『ねらわれる若者たち追跡”SNSヤミ金”』にて取材を受けている。
もくじ
闇金業者は完済をさせないか、完済を認めない
闇金が完済を拒むのは何故でしょう?
闇金は債務者を生かさず殺さずで、一生お金を巻き上げることを第一の目標にしています。
よって、いつまでもお金を払わせる為に返済、完済金を受け取らない業者が多いです。
完済金を受け取ったとしても、
「完済金を受けって一度、終わった形だけ見せておき、また融資の電話をすれば借りるだろう」などと考えており、
その再融資を断れば、「完済金の手数料が足りない」などと言って、お金を巻き上げにかかってきます。
金利のみ搾取し続け、返済を終わらせない為です。
また、完済することはほぼ不可能です。
何かしらの理由をつけて完済させない形をとったり、完済しても押し貸しにより新たな取引を強要してきます。
闇金業者からの借金を終わらせるため完済しようとしても、闇金業者が完済金を受け取らずに利息だけを払わせたり、完済金を受け取ったにも関わらず完済を認めないことが良くあります。
闇金がなぜ返済や完済を拒むのかというと、高額な金利を支払わせ続け被害者からいつまでもカネを搾取し続けるためです。
「金利だけでいいよ」と金利だけの返済「ジャンプ」を勧めて被害者へ完済させない様に誘導したり、完済しようとしても何かしらの言いがかりを付けて完済金を受け取らないと言った手口が良く使われています。
- 金利だけの返済「通称ジャンプ」を勧める
- 完済金を受け取ろうとしない
- 完済用の口座を教えない
- 完済額を振り込んでも言いがかりをつけて完済を認めない
- 完済した後で追加の融資を勧め、断ると嫌がらせを行う
完済後も闇金業者は被害者を手放そうとしない
闇金業者は完済金を受け取ったとしても、被害者との関係を終わらせようとはしません。
完済後も以下の様な手口で、返済を継続させようとしてきます。
- 完済額を振り込んでも言いがかりをつけて完済を認めない
- 完済金を振り込んだ後で追加の融資を勧める
- 完済後に無理やりお金を振り込まれ金利を請求される
完済金を振り込んでも、言いがかりを付けて完済を認めない手口
闇金業者が完済金の振り込み後に使う完済を認めない言いがかりは下記の様なものになります。
- 金額が間違っている
- 事前連絡が無かった
- 入金が確認できなかった
闇金業者はこの様な口実で、完済金を支払った後も完済を認めず更に振り込みをさせようとします。
完済金の振り込み後に追加の融資を進めるケース
闇金業者が完済金を振り込んだ後に追加の融資を勧めてくることもあります。
追加の融資を断ると以下の様な状態になる危険性があります。
- 追加の融資を断ったにも関わらず、脅迫や嫌がらせで無理やり融資の話を進める
- 追加の融資を断ったにも関わらず、無理やりお金を振り込み金利の請求をされる
押し貸しについて
闇金に完済金を振り込んだその後、引き続き金利を振り込み続けて欲しい闇金業者が無理やりお金を振り込んでくることがあります。
この手口を押し貸し(おしがし)といい、貸金業法に反する違法行為です。闇金は無理やり振り込んだお金に対しても金利を請求してくるため、せっかく完済したにも関わらず被害者は闇金への返済に再び追われることになってしまいます。
完済を目指しても闇金から抜け出せない
ここまでお話しした様に、闇金業者は返済用の口座を伝えないなど様々な手法を使って完済ができないように仕向けてきます。
また例え完済金を振り込んだとしても、闇金が完済を認めない可能性が高く、真面目に返済を続けても闇金業者と完全に手を切ることは難しいのです。
同じグループの闇金業者からの融資の話に注意!
例えば闇金Aに払えなくなったタイミングで、闇金Bから融資の連絡が入り、また払えなくなったタイミングで闇金Cから融資の連絡が入ることがあります。
これは、闇金業者がグループ内で名簿を共有しているためです。
闇金グループの思惑通りに次々に他の闇金から借金をしてしまうと借金の総額がどんどん膨れ上がってしまいます。都合の良いタイミングで入ってきた闇金の融資の話にはお気を付けください。
完済させない闇金から抜け出す対処方法
闇金に強い法律家を介入させると約8割の闇金はその日のうちに手を引く
闇金に強い弁護士や司法書士が介入すると、闇金業者の多くはその日の内に依頼者から手を引いていきます。
個人が警察に掛け合っても動いては貰えないことが多いのですが(参考記事:闇金が警察に相談しても取り立てを止めないのは何故?)闇金業者が専門知識を持った法律家を敵に回すことで警察が本格的な捜査を開始するリスクが高くなります。
また、弁護士が捜査機関や金融機関に申し入れることにより、闇金業者の営業に必須である、スマホや口座が強制的に解約、凍結させられてしまう恐れもあるため、厄介な弁護士(司法書士)の関わった被害者を深追いすると、闇金業者はデメリットの方が大きくなります。
よって、闇金業者は闇金に強い法律家の関わった被害者からの元利金の回収を諦め、手を引くという訳です。
闇金に嫌がらせをさせずに解決するには?
嫌がらせを受けずに闇金と手を切る為には、闇金が嫌がらせを行う前に闇金に強い法律家を介入させ闇金との関係を終わらせる必要があります。
闇金業者の嫌がらせは「闇金業者への支払いが滞る」「闇金の連絡を無視する」「闇金の要求を断る」ということが、「きっかけ」となって開始されます。
闇金業者は完済をさせず、いつまでも返済を続けさせるため、いずれは必ず支払えなくなり、嫌がらせが始まります。
闇金業者の嫌がらせは教えた個人情報に応じて拡大してしまうため、その様な事態になる前に専門知識を持った法律家に相談しましょう。
まとめ
- 闇金業者は完済をさせない、認めない
- 闇金業者から抜け出すには専門知識を持った法律家の力を借りること
- 闇金が嫌がらせを行う前に法律家を介入させることが望ましい
闇金業者に完済を目指しても関係を終わらせて貰える可能性は極めて低いです。
もし、闇金業者と縁を切りたいと考えられているのであれば、闇金に強い弁護士や・司法書士を介入させることで闇金は手を引きます。
専門知識を持った法律家へ早めに相談だけでもしておくことで、嫌がらせを受ける前に手を切ることが出来たり、闇金に何度もお金を詐取されないことに繋がります。
この記事を読んだ一人でも多くの方が闇金の悩みから解放されることを願っています。
闇金弁護士110番、運営会社の編集部がこの記事をまとめています。弁護士の先生や、司法書士の先生への取材を行った上で読者の方に役立つ、事実に基づいた情報の発信を心掛けます。