質問者

闇金業者に口座を売るように指示されました。渡してしまうとどうなるのでしょうか?

正野弁護士正野嘉人弁護士

口座の譲渡、売買は立派な犯罪です、既に何人かの方が銀行に対する詐欺罪として逮捕されております。尚、渡した口座は全国の闇金被害者からの返済口座に使われるので遅かれ早かれ警察、又は銀行の凍結されます、凍結されると凍結解除してくれないだけでなく、その他の口座も全て凍結される可能性があります、又、どこの銀行に行っても新規口座開設が出来なくなります。

奥野弁護士奥野正智司法書士

犯罪に使用されます。使用される事が容易に想像ができ、売った本人を罰する法律もあるので口座を売却するのは絶対にやめてください。

闇金が口座譲渡を要求してくる手口

闇金業者は警察の目を欺くために自分たちの口座を持たず、他人名義のトバシ口座を利用して融資活動を行っている事がほとんどです。
そのため闇金業者にとってまず必要となるのは口座を集める事となります。口座凍結など万が一の事態に備えていくつか所有している事も多く、そのために利用されてしまいがちなのが闇金から現に金を借りている顧客たちです。
取り立てに悩まされたり支払いに苦慮したりしている顧客に「利息の期限を伸ばす」「利息をチャラにしてやる」などと話を持ちかけ、その代わりに口座を譲渡するよう要求してきます。しかしこれに応じて実行してしまえばそれは犯罪に該当し、実際に逮捕されるケースも出ているので闇金の要求を呑んではいけません。

口座を第三者に譲渡することは犯罪

銀行に対する詐欺罪が成立する

個人で開設する預金口座とは本来、開設者自身が口座を利用するという目的で使われる事となります。闇金や暴力団対策などが強化された昨今では、銀行口座を新たに開こうとする人に対して利用目的を必ず確認しているはずです。
そこからも分かるように、利用目的を偽って口座を開設する事は銀行に対する詐欺罪に該当します。自分が使う訳でもないのに口座を開き、その口座を闇金に譲渡してしまったとすれば、それはれっきとした犯罪となるのです。

単なる譲渡でも犯罪になる

新たに作った銀行口座を闇金に譲渡するだけではなく、元々持っている個人口座を闇金に譲渡したとしても犯罪に該当してしまいます。
口座は作ったものの預金残高はゼロであり、実際には使用していない口座が家の中にある人もいるかもしれません。そのような口座を闇金が欲しがることがありますが、口車に乗せられて渡してしまうと不正利用防止法違反の罪に問われる危険性があります。

バイト感覚での関与も厳禁

闇金が口座譲渡を要求する相手の大半は融資の顧客です。しかし利息の振込期限を延期してやるなどという交換条件を持ちかける他、口座を譲渡すればその代わりに報酬を支払うと話しを持ちかけてくる事もあります。
口座を売買する行為も当然ながら罪になるので注意が必要です。

闇金業者の共犯として警察から疑われる可能性がある

闇金業者に渡した口座の使い道は犯罪です。犯罪の内容としては利息の振込口座として指定したり、詐欺を行っているグループであればその被害金の受取先になっていたり、関わりのある闇金業者が行っている犯罪に利用されてしまいます。
自分の名義の口座が犯罪に利用されて何が怖いかと言えば、警察が捜査に乗り出した時に共犯者であることを疑われてしまう事です。
利息の受け取り口座がとある顧客の名義になっていれば、外観上はその顧客が利息を受け取って利益を得ているように見えてしまいます。そのため警察もこの顧客が闇金と何らかのつながりを持っていて犯罪に加担していると考えざるを得ず、結果として警察から事情を聞かれるような事態を招きかねないのです。

口座が凍結されると日本全国で口座が作れなくなる

闇金に口座譲渡をする事によっておこる被害はもう一つあります。それが自分名義の口座が凍結されてしまう事です。
通常は生きて社会生活を送っている人の口座が凍結される事はありません。しかし闇金の被害金振込など何らかの犯罪に使われている口座の場合、警察が手続きを経て凍結処理を行うことがあります。
そのとき凍結された口座がもしも闇金に渡した自分名義の口座であれば、その人はそれ以降どの金融機関においても口座を開設する事ができなくなってしまいます。銀行間で共有されるブラックリストに載ってしまうため、新たに口座を開設しようとしても拒否されてしまいます。

口座凍結の解除は困難

口座の凍結が一度なされてしまうと解除する事は困難です。一部のネット銀行であれば凍結後も口座を新規で開く事ができる場合もありますが、一般的な銀行口座を作れないとなれば社会生活も容易に這い止めなくなります。
会社が給与の振込先金融機関を指定していたとすればそのための手続きを取る事ができず、公共料金等の支払いを銀行口座から引き落としで行っていたとするなら再設定する事も不可能です。
銀行口座を持っていないという事によって社会生活を営むためのあらゆる要件を満たせなくなる場合もあるため、当たり前の行動が二度と取れなくなってしまうリスクも生じます。

もし闇金業者から口座を要求されていたら

闇金から口座譲渡を要求されても絶対に従ってはいけません。上記のようなトラブルや被害を受ける事になるだけであり、自分自身にとってのメリットなど一つも得られません。
そのためもしも口座譲渡を闇金から要求されたとするならば、一刻も早く専門の弁護士に相談する事が求められます。取り立てそのものを解決する事ができるため、以降の口座要求の心配もなくなります。

既に口座を渡してしまっていたら

すでに口座を渡してしまった後だとしても、凍結されてしまう前であれば速やかに弁護士へ相談する事によって事態を収められます。仮に犯罪容疑をかけられて警察から事情を聞かれた場合であっても、事情を把握している弁護士が介入していれば適切な手助けをしてくれます。
ただしすでに口座が凍結していた場合はこの限りではありません。一度凍結してしまった口座を解除する事は専門の弁護士でも不可能です。
そのため闇金から被害を受けているときには一刻も早い弁護士への解決依頼が必須となります。