- LINEのみのやり取りでも弁護士や司法書士は対応できる
- 法律家が介入すると闇金は概ね手を引く
- 闇金のLINEを無視すると関係先が被害に遭うリスクがある
この記事では「LINEを使う闇金の手口と実態」「LINE闇金の対策」「LINE闇金に強い弁護士による解決方法」についてまとめています。
この記事は当サイトで闇金相談を受けている法律家への取材をもとに作成されています。
東京弁護士会所属中野すずらん法律事務所勤務
東京弁護士会所属。30年以上の闇金対策の実績を持ち、闇金だけではなくネット上の詐欺や、オレオレ詐欺の対策なども得意分野としている。
大阪司法書士会所属。20,000件を超える闇金解決の実績があり、NHKの番組『ねらわれる若者たち追跡”SNSヤミ金”』にて取材を受けている。
もくじ
LINE闇金に強い弁護士の解決事例
LINE闇金というと相手の電話番号も分からないですよね?
弁護士(司法書士)に依頼して解決することは可能なのでしょうか?
対応は可能です。
可能です。
連絡手段をLINEにしているだけですので、問題はありません。
正野嘉人弁護士
東京弁護士会 第19816号
今回、闇金対応を30年行っている、Duelパートナー法律事務所の正野弁護士からLINE闇金の対応について取材に協力して頂きました。
LINE闇金の相談も多いとのことですが、実際どの様に対応されてるんですか?
まず、LINE闇金の方から当事務所まで連絡する様に誘導し交渉に持ち込みます。
わざわざ、闇金から連絡が入ってくるのですか?
連絡が入ってくる場合と、何もないまま依頼者への取り立てを止める場合とがあります。
例えば、10万円の融資をうけていて7万円返済し、3万円の残があるような場合、業者も出来ればそれを戻して欲しいと思っているので連絡が入ってきます。
もしくは、当事務所が介入したことを通知することで、そのまま依頼者への取り立てを止めます。
LINE闇金と依頼者との間に、Duelパートナー法律事務所が介入して、周りへ連絡などされることなく解決できる割合はどれくらいですか?
当事務所が介入した場合の話ですが、LINE闇金が依頼者に嫌がらせをせずに折り合いがつく確率は10割近く、通常の闇金に比べると幾らか手を引きやすい傾向があります。
しかし、あくまで今の段階(令和元年9月20日)でのお話であり、今後どうなるか分かりませんので、「弁護士が入れば解決できるから」とLINE闇金を利用することは大変危険ですのでお止め下さい。
補足
通常、闇金との間に法律家が介入した場合に何事もなく解決する割合は、当サイトで電話相談を受けている法律家の場合は上記の様な割合となっています。
参考記事:>>闇金に強い弁護士が介入したその後
LINEのみで営業をしている闇金の場合は、一般的な闇金業者に比べて手を引きやすい傾向にあります。
しかし、安易に「LINE闇金はすぐに解決できるから」とLINE業者を利用すると、場合によっては今後の解決が難しくなる恐れがありますのでお気をつけください。
LINE闇金の取り立て、嫌がらせはどのタイミングで開始される?
LINE闇金の嫌がらせは、その他の闇金業者と同じく、「支払いが滞る」「連絡を無視する」ことがきっかけで開始されます。
その為、闇金のLINEを無視したり、ブロックすると闇金業者から嫌がらせを受けてしまうわけです。
闇金業者は貸付前に緊急連絡先として、被害者の勤務先や身内の個人情報を確認しており、LINE闇金の場合は被害者の所属するLINEグループや友人リストも回収していることもあります。
闇金は被害者本人と連絡が取れなくなると、事前に教えてしまった個人情報がターゲットにされてしまいます。
LINE闇金による取り立て、嫌がらせの方法
- 本人、勤務先、家族への執拗な取り立て電話
- ピザなどデリバリーの大量配達
- 救急車や消防車を呼びつける
- 裸の写真を送らせてバラ撒くぞと脅迫する(急増中)
- LINEプロフィール・タイムラインへの書き込み
執拗な取り立て電話
闇金業者は最初に電話による取り立てを行います。これは借りた本人だけではなく、勤務先や家族など緊急連絡先に登録した関係各所へと及びます。
闇金業者は被害者の会社に連続で電話をかけたり、数百枚のFAXを送り付けることで回線をパンクさせるのです。更に、その様な状態が30分~2時間継続する為、会社は営業に支障をきたすことになります。
闇金の取り立てによって被害者が職を失ってしまうことも多い
闇金の嫌がらせ電話が2時間もの間続いたり、何百枚もFAXを送り付けられることで、被害者が会社を解雇されてしまうことも珍しくありません。
本来、会社はこの様な理由で従業員を解雇をしてはならないことになっているのですが、会社に対する裁判費用を一般の方が工面することは難しく、必然的に泣き寝入り状態になってしまいます。
LINE闇金の対策は、勤務先などへ嫌がらせが行われる前に手を打つとこの様な最悪の事態を避けられます。
LINE闇金が取り立てをストップする理由
※専門知識を持った弁護士が介入した闇金業者は一人の顧客を諦めて他の顧客を守る
闇金の被害者が警察に駆け込んでも相談止まりになってしまうことが多く、被害届けさえ受理してもらえないのが現状です(参考記事:闇金が警察に相談しても取り立てを止めない理由とは? )
理由としては、闇金業者は携帯電話での営業で身元を隠しているだけでなく、更にLINEを使うことで電話番号を隠しており、警察の捜査を困難にしていること。そもそも警察官の数は事件数に対して不足しており、個人の闇金問題は優先度が低いこと。などが挙げられます。
そして、警察が本格的に捜査をしないことを知っている為に、闇金業者も嫌がらせを止めません。
しかし、闇金に強い弁護士や司法書士を敵に回してしまうと、警察が本格的に捜査を始めてしまうリスクがあります。
その他にも、闇金に強い法律家は闇金の使っているスマホ、銀行口座を強制的に使用不能にすることも出来る為、闇金業者はこの手の法律家を敵に回すと営業が出来なくなってしまう訳です。
その為、「厄介な弁護士や司法書士が介入した時点で、その顧客を諦める」ということを、闇金業者はグループ内で決めています。
LINEを使うヤミ金業者が増えている
LINEを使う闇金の相談は多いですか?
LINEを使って連絡を取り合う業社が増えています。
闇金は身元を隠すために他人名義の携帯電話を使って営業していますが、その携帯電話の番号は警察に強制停止される可能性が高く、
また他人名義の携帯電話の調達をするにもコストがかかるため、その対策として増えてきたと思われます。
闇金の電話番号が一切分からない状態で融資のやり取りはLINEのみで行われ、取り立ての電話は非通知で行われます。
LINEを使う主なヤミ金業者
- ソフト闇金を名乗りホームページで集客している業者
- 個人間融資を名乗りTwitterなどSNSで集客する業者
- その他、携帯電話で営業している業者
ホームページから顧客を集めているソフト闇金、Twitterで個人間融資を名乗っている闇金など、令和の闇金はLINEを使うことが多いです。
中には電話番号を一切明かすことなく、融資や返済のやり取りはLINEで行い、取り立てや嫌がらせを行う時には非通知の電話で行う業者も居ます。
LINE闇金が増えたのは何故?
- LINEは闇金が電話番号を使わずに連絡を取る為の手段
令和の闇金は店舗を持たず、身元を隠して営業する090金融がほとんどを占めています。警察の捜査、摘発から逃れるためには第三者名義の携帯電話(通称トバシ携帯)が営業をしていくうえで欠かせないものとなっています。
闇金業者が使っている携帯電話は弁護士の要請などから警察に強制解約されてしまうことが珍しくありません。
頻繁に電話番号の強制停止をされてしまった場合、携帯電話を何度も調達しなければならなくなります。
そうなれば必然的に調達コストがかさんでしまうため、それを回避するために利用し始めたのがLINEという訳です。
闇金が電話番号を隠したがる理由は、弁護士や警察によるケータイの強制解約や、逮捕を避ける為です
まとめ
- 令和においてLINE闇金は増加傾向にある
- 他の闇金と同じく、支払いが滞る、連絡を無視することで嫌がらせが開始される
- LINE闇金のみのやり取りであっても弁護士を介入させることで解決が可能
LINE闇金と関係を断つことは難しいことではありません。
闇金業者からの連絡を無視したり、LINEブロックをしてしまうと、自分だけでなく関係各所へと嫌がらせを受けることになるのでくれぐれも気を付けて下さい。
闇金に強い弁護士や司法書士の費用は5万円程度かかりますが、分割払いや後払いも受け付けられているので、負担の無い支払い方にも相談に乗ってもらうことも可能です。
予め相談だけでもしておくと、緊急時に手遅れになるのを防ぐことにも繋がります。闇金に嫌がらせをさせずに解決をしたいという方は是非参考にして頂ければと思います。
闇金弁護士110番、運営会社の編集部がこの記事をまとめています。弁護士の先生や、司法書士の先生への取材を行った上で読者の方に役立つ、事実に基づいた情報の発信を心掛けます。