闇金の取り立てを無視

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この記事のまとめ
  • 闇金のキャンセル料は支払わなくて良い
  • 個人情報を伝えていた場合、周囲への嫌がらせのリスクがある
  • 専門知識のある法律家へ依頼し、闇金に諦めさせることが出来る
■この記事は弁護士の監修を受けています

弁護士 久保木 亮介

東京弁護士会所属中野すずらん法律事務所勤務

■この記事の取材に協力して頂いた専門家

奥野正智司法書士

大阪司法書士会所属。20,000件を超える闇金解決の実績があり、NHKの番組『ねらわれる若者たち追跡”SNSヤミ金”』にて取材を受けている。

闇金のキャンセル料請求について

キャンセル料請求について

質問者

闇金に申し込んだだけでキャンセルした場合でも、会社(勤務先)に嫌がらせをされることはありますか?

奥野弁護士奥野正智司法書士

闇金に勤務先の情報を教えてしまっているのであれば、勤務先にも連絡されてしまう恐れがあります。

闇金に申し込むと、まず本人の電話番号まで融資の連絡が入りますが、

そこで融資を断ると、キャンセル料の支払いを要求され、もちろん払う必要の無いお金ですが、支払わないと関係各所へ連絡をするぞと脅迫してきます。

当事務所でも相談の多い被害の一つです。

闇金へのキャンセル料は支払う必要がない

闇金業者が要求してくるキャンセル料については、当然ながら支払う必要がありません。
多くの闇金は無登録であり、闇金の高利貸付は出資法違反であり、いずれも刑罰の対象となります。存在自体が刑罰の対象である闇金について、いかなる利益(元本返済であろうが、キャンセル料請求であろうが)も認めるべきでないというのが、民法708条(不法原因給付。不法な原因のため給付した者はその返還を求めることはできないという考え方)をはじめとする法の趣旨だからです。

ですが、闇金が要求してくるキャンセル料の金額は1万円から数万円です。決して払えない金額ではなく、これで事態が収まるのであればと思って振り込みをしてしまう人もいます。

闇金に支払ってしまうと何度も請求されてしまう。

ところが、闇金の要求を呑んで振り込んでしまうと、「脅せばお金を落とすカモ」だと判断されてしまい、次々に振り込みを求められる事となります。早くトラブルから逃れたいからと言っていいなりになるのも厳禁です。
勤務先や家族などの個人情報を渡している前であれば無視してしまう事によって、業者がそのまま引き下がる可能性もあります。

闇金の取り立ては放置すると被害が拡大する恐れがある

勤務先を闇金業者に伝えていたら電話される可能性が高い

闇金業者に緊急連絡先として勤務先を教えてしまっていると、例え実際にお金を借りていないキャンセル料請求であっても勤務先まで取り立て電話が掛かってくることがあります。

ヤミ金が職場に電話をかける

闇金業者は勤め先に回線がパンクするほど連続で電話をかけたり、FAXを数百枚送り付けるといった嫌がらせを行うこともあります。

日中であっても執拗に電話をかける等の行為は生活の平穏を害する行為であり、刑罰の対象となります(貸金業法21条1項、同法47条の3第1項3号)。
しかし、勤務先に闇金と関わっていると思われてしまうだけでも信用に関わってしまうこともあり、闇金から「勤務先への連絡」を脅迫に使われ、言う通りに元利金を支払い続けている被害者も多いのです。

口座を教えていると「押し貸し」を受ける危険性も

押し貸し

融資申し込みの時点ですでに口座情報を登録してしまっている場合、その口座に対して頼んでもいない金を勝手に振り込まれる事もあります。

この手口を「押し貸し(おしがし)」と言います。押し貸しは、返済能力を調べもせずに一方的に貸し付ける過剰与信(貸金業法13条1項)であり、違法行為です。
押し貸しに遭ってしまうと、その後一方的に利息を請求されることになります。

押し貸しを避けるためにも、教えてしまった口座は解約しておきましょう。

会社や家族への連絡を防ぐ為に専門知識を持った法律家へ

闇金に強い弁護士の介入後の闇金の思考

↑闇金に強い弁護士に対する闇金業者の損切の思考↑

参考記事:警察では闇金に対して動かない

闇金業者からのキャンセル料請求は放置していると勤務先などの情報を渡している場合には第三者に嫌がらせが発生し巻き込むリスクがあります。

そのため、「闇金と知らずに申し込んでしまった」「借りていないのに金銭の支払いを要求され脅迫されている」という場合には闇金に強い弁護士や司法書士など、専門知識を持った法律家へ対応を依頼すると被害の拡大を防ぐことに繋がります。

闇金に強い法律家が介入することで、概ねその日のうちに闇金が取り立てを停止し手を引くことが多いです。

この記事の執筆者
闇金弁護士110番 編集部
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