質問者

闇金業者の詐欺的な手口について目立ったものはありますか?

奥野弁護士奥野正智司法書士

キャンセル料請求をされている方が目立ちます。
また、融資をする条件と称して、携帯端末や銀行口座を送付させる手口もあります。

正野弁護士正野嘉人弁護士

携帯電話、電話固定番号、フリーダイヤル番号、銀行キャッシュカードなどを申込をしてきた者から搾取するケースが目立ちます。

「信用情報に傷が付いている為、融資が出来ない、携帯電話が契約出来れば信用情報が回復するので契約に行って下さい。費用はこちらが全て出します」「貴方への融資、返済は貴方のキャッシュカードで行います。当方は貴方のキャッシュカードを預かり、融資の際はそのキャッシュカードで預入をしますので、貴方は通帳と印鑑で引き出しをして下さい」という文句が良く使われています。

携帯電話、電話固定番号、フリーダイヤル番号、銀行キャッシュカードなどを「買い取ります」又は「一時預かります」などと言って搾取しているのです。

闇金に騙された被害者としての側面もあるかも知れませんが、これらは全て電話会社、銀行に対する詐欺罪となり違法行為となるだけでなく、闇金が全国の被害者への連絡先に使われる、返済先に使われる事になり、闇金業者に加担する事になります。

 

闇金が用いる詐欺的な手法について

キャンセル料請求

闇金業者とは知らずに融資の申し込みをしてしまった場合や、知っていながら申し込んだもののやはり怖くなってしまった場合、一度申し込んだ融資を途中でキャンセルする事があります。この時点では実際の融資を受けた訳ではないため問題ないかと思うかもしれません。しかし闇金はこういった場合、相手に対してキャンセル料の請求をしてくる事があります。キャンセルをするためにはキャンセル料として1万円を支払えなど、常識的な契約ではありえないような要求をしてきます。
ここで要求に応じてしまえばすぐに金を支払う相手とみなされ、後々に渡って金銭の要求を繰り返されるリスクが生じます。そのため基本的には無視をする事によって取り立て被害が沈静化するのを待つのが最善ですが、もしもこの時口座情報を登録してしまっていた時には要注意です。押し貸し被害に遭ってしまい、より深刻な状況へと陥るケースも考えられます。緊急連絡先を渡している場合にも同様に、家族や会社への二次被害が発生する場合があるため個人情報の提示には警戒しておかねばなりません。

事前に伝えられていた利息と異なる高利

闇金業者から融資を受ける人は多少の高金利であっても借りてしまう人が多いです。すでに他からは借りられなくなっている事が少なくないため、審査と言える程の工程もなく簡単に金を手に入れられる事に気を取られてしまうのです。
闇金はそもそも違法な高金利で知られていますが、中には融資申し込みの際に聞かされていた利息とは明らかに異なる取り立てを受けるケースがあります。発生した分の利息を払ってもまだ不足があると言いがかりを付けられ、あり得ないような高金利で借金がかさ増しされていく事になります。

携帯電話、固定電話番号、フリーダイヤル番号の騙し取り

顧客に対して携帯電話を違法に譲渡させられる行為は闇金業者が良く使う手口です。顧客の名前で契約させたスマートフォンなどを闇金宛に郵送させますが、これは携帯会社に対する詐欺行為に該当するだけではなく、闇金が手にした携帯電話はほぼ間違いなく犯罪に使用されます。闇金が融資を行う際の営業用に使う他、振り込め詐欺などの電話をその形態で行うこともあります。
顧客にこのような譲渡をさせるため、闇金は利息の返済をチャラにしてやるなどと条件を付ける場合があります。あるいは携帯を送付すれば見返りとして金銭の振り込みを行うなどと言って誘われますが、その約束が守られる事は基本的にありません。被害者にはキャリアに対する割賦の支払いが残るばかりではなく、携帯電話会社への詐欺を行ったことで取り調べを受けるリスクを負う事にもなります。
また、携帯電話を騙し取る以外にも、固定電話やフリーダイヤルを騙し取られる被害者もいます。いずれにせよその番号は犯罪目的で利用されてしまうため、闇金会社との繋がりがあると疑われる以上に、最悪の場合には逮捕されるリスクまで生じます。

口座を送付させる

闇金業者は顧客に対して口座を送付させる事もあります。その口座は闇金活動による振込先として利用されたり、振り込み詐欺でだまし取った金を集める場所として使われたりします。
口座譲渡はその行為自体が犯罪になりますが、闇金が悪用している口座がその人の名義で開設された以上、闇金となんらかの繋がりがあると疑われるリスクもあります。口座を凍結されれば解除する事も難しくなるため、一般的な社会生活を送る事が困難になるケースもあります。

押し貸し

闇金業者に借りたいと言ったわけでもないのに勝手に振り込みを実行されている事があります。これが押し貸しです。
押し貸し被害に遭うのは口座情報登録後に融資をキャンセルした人や、過去に闇金から金を借りて完済した人などです。つまりは闇金となんらかの関わりを持った人であり、なおかつ口座情報を知られている人がターゲットとなります。

先振詐欺

闇金業者に融資の申し込みをした後、手数料名目や支払能力の確認のためなどと称して先にいくらか振り込みを行わせる事があります。これは先振詐欺と呼ばれていますが、言われた通り振り込んだのにその後きちんと融資を受けられる事はありません。様々な理由を付けてはもう一度先に手数料を払うよう指示される事となり、いくつもの難癖を付けながら延々と支払いをさせようと言う魂胆です。

クレジットカードの騙し取り

融資を受ける際に厳しい審査や条件がないことが多い闇金ですが、中には融資の前に信用力確認のためなどと言ってクレジットカード情報を提示させてくる業者がいます。クレジットカードの券面を写真に撮って送らせるなどしたうえで情報を搾取し、不正に利用されてしまう被害があるのです。
クレジットカードの情報を手に入れるため、クレジットカードを現金化するサービスなどと偽っている事もあります。こういった怪しい要求を素直に飲んでしまうと、クレジットカードを不正に利用されて支払いだけが手元に残る事となってしまいます。

仲介人を介した取り立て

闇金業者に依存している人は利息の支払いだけでも困窮している事が多く、その利息を支払うために別の業者を紹介するため、仲介者を名乗る業者が現れる事があります。
しかし闇金業者とはいくつもの組織が裏で繋がっている事が少なくありません。この仲介業者も闇金業者の仲間であり、取り立てを行うのも実際の黒幕であるのもこの仲介者であったという可能性まであります。

まとめ

始めは親切な相手に見える事もある闇金業者が本性を現すのは、支払いが滞った顧客に対して取り立てを行うときです。しかしそれ以上にあくどい手口を使われるターゲットとなるのは、闇金業者と少しでも関わった事がある人ならば等しくそのリスクに晒されています。
闇金と関わっていればいるほど、口車に乗せられたり脅しをかけられたりする機会が増えてしまいます。その結果として携帯電話やクレジットカードを騙し取られ、最終的に損失を被るのは闇金に騙された顧客自身です。
携帯電話やクレジットカードを闇金の資金集めに利用されてしまえば、契約名義は騙された顧客自身になっているため自分が犯罪者として疑われる事となります。軽犯罪に加担させられることで警察に容疑をかけられれば、社会的な地位を失墜させる事態にもなる恐れがあるでしょう。
闇金業者と関わりを持たない事が大前提ではありますが、もしも繋がりを持ってしまった場合には一刻も早く関係を絶たなければなりません。そのためには闇金と渡り合える弁護士への相談が不可欠となり、早い段階で相談できればそれだけ被害を最小限に抑える事が可能となります。闇金トラブルに巻き込まれたら速やかに専門の弁護士への相談をした方が良いでしょう。