質問者

闇金の借金は完済できますか?また完済すれば自由になれるのでしょうか?

正野弁護士正野嘉人弁護士

闇金は基本的に完済金を受け取らない方向で行動してきます、ただし、完済金を受け取る業社は
「どうせこの人、また融資の電話をすれば借りるだろうから、完済金を受けって一度、終わった形だけ見せておこう、もし、再融資を断るようだったら、完済金の手数料が足りないとか言って、またお金を巻き上げればいいか」
など考えております。すなわち完済金を払っても闇金と手が切れた訳では無く、自由になる事はほぼ無いでしょう。

奥野弁護士奥野正智司法書士

ほぼ不可能です。
何かしらの理由をつけて完済させない形をとったり、完済しても押し貸しにより新たな取引を強要してきます。

闇金の借金は完済が難しい

闇金は違法業者

闇金から金を借りる人の多くは言うまでもなく金銭的に困窮している人です。他の融資会社からはお金を借りる事ができなくなっている場合も多く、たとえ少額の融資しか受けられなくても審査不要・保証人不要などを謳う闇金に手を出してしまいがちです。
闇金がお金を貸し出す相手はこのように債務不履行に陥る危険性が高い人達です。そのため闇金が実際に貸し付ける金額は数万円程度の事がほとんどであり、多くても10万円くらいが限度となっています。
元金が少ない分顧客はすぐに返せるだろうと油断してしまう事も良くあります。しかしここで忘れてはいけないのは闇金が法律を無視した違法業者である事です。
金利は通常の貸金業者とは異なりあり得ない程に高く、いくら払っても返済が終わらないという状況に陥ってしまいます。

トイチや週倍が当たり前

ただでさえお金に困っている顧客に無理難題な利息を請求しているので、闇金からの借金とはそもそも完済が難しくなっています。
闇金業者が設定している利息はトイチなどと呼ばれる違法金利です。トイチであれば10日で1割の利息を払わされる事となり、これを単利とした場合に年利換算すれば365%ものあり得ない高金利がはじき出されます。さらに闇金は通常利息分も含めて利率を計算する複利方式で顧客に返済させているため、実際には数千パーセントもの高金利に及ぶ事も多々あります。
最近では週倍と呼ばれる金利設定も横行しており、これは1週間で2倍の返済を迫られる金利となります。このような違法金利のからくりが背景にあるため、闇金から金を借りたら簡単に返済を完了させる事はできません。

闇金は完済させない

返済する顧客は良い金ヅル

違法に高い金利が返済を妨げているのは明らかですが、闇金が使う手口は更に悪質なものがあります。
たとえ闇金業者から融資を受けたとしても、中にはこつこつと返済をし続けて完済にまでたどり着く人もいない訳ではありません。しかし闇金業者からしてみればコツコツ返済を繰り返してくれる顧客ほど有り難い存在はないのです。
言いなりになって金を振り込む顧客は闇金にとっての良いカモとされてしまっています。定期的に金を振り込んでくれる相手を手放してしまえば闇金にとってのデメリットとなるので、完済が近づいてきた顧客に使う手口は敢えて振り込みを行わせないように仕向ける方法です。

電話連絡の停止

闇金業者は通常、顧客に返済金の振り込みをさせる際には事前に連絡を取るようにしています。明日までにいくらいくら振り込むようにとの指示を出し、それを了承した事を伝えた上で顧客は指定口座にお金を振り込むことの繰り返しです。
ところが顧客の完済が迫ってくると、闇金は突如としてこの指示連絡を絶ってしまいます。顧客としては返済日が目前に迫っているのに振り込みの指示が来なく、このままでは返済が遅れてしまうという焦りが生じてくることでしょう。
そこで顧客側から闇金に対して指示を仰ぐ連絡を入れますが、たとえそのような電話をしたとしても闇金が応じる確率は低いです。闇金は振り込みの実行を防ぐためにあえて電話に出ないようにしています。
そしてもしもここで顧客が自分の判断で振り込みを実行したとしても、闇金は後からこの振込は無効である理不尽な主張をしてきます。電話の指示をする前に振り込んだ、自己判断で勝手な行動をしたなどと言いがかりをつけてくるのです。
返済を妨害された後は延滞料などと適当な名目をつけ、更なる金銭の要求が始まります。そこに利子が上積みされていくケースも多いため、結局は再び返済地獄に陥っていく事になるだけです。

闇金は完済したとしても顧客を手放さない

言いがかりをつけて更なる金銭の要求

コツコツと返済を続けてそのまま完済できる人もいれば、返済を妨害されつつもなんとか完済しきる人など、少額の元金からは考えられないような利息を払いながらもどうにか完済できる人が中にはいます。
しかし闇金業者は完済したからと言って安心する事ができません。なんらかの言いがかりをつけて振込の要求を繰り返してくる事も多く、それに応じなければ脅迫的な取り立て電話に悩まされる事となります。

押し貸し被害

完済した後に注意しなければならないのが押し貸しです。押し貸しとは頼んでもいない融資を勝手にしてくる事ですが、完済して闇金との縁が切れたと思った後、口座に身に覚えのない金銭が振り込まれていたら押し貸し被害に遭っている恐れがあります。
借主と貸主である以上、闇金業者には顧客の電話番号も口座番号も全て情報が残っています。それを悪用して行われるのが押し貸しであり、勝手に振り込んだのは闇金であるのに取り立て電話がかかってくるようになります。

闇金と縁を切るなら専門家へ

返済の妨害にしても押し貸し被害にしても、闇金と一度でも関わってしまうといつまで経っても縁を切る事ができなくなってしまいます。
現状をさらに悪化させないためには闇金対応になれている専門の弁護士に相談する事が必須です。電話交渉をする事によって即日取り立て電話をストップさせる事もできます。
また、闇金には金を返さなくて良いというのが法律のスタンスです。そのためしなくても良いはずの返済をし続けてしまう前に早い段階で弁護士に解決依頼をしておけば、自分自身の金銭を保全する事にも繋がります。
闇金に支払ってしまった金銭は法律の理論上で言えば全て返還されるべきものですが、実務の面で見た時にそれができるかと言えばとても難しいです。返還のための制度はあっても実際にお金を取り戻す事に繋がるかどうかについては話が変わるため、少しでも不利益を予防するためには深刻な状態になる前の相談が求められます。